任意整理はブラックリストに載る?いつから何年続くかを徹底解説

makieoffice債務整理コラム

任意整理ブラックリスト

「任意整理をするとブラックリストに載るのか?」
「ブラックリストは何年続くのか?」
不安に感じる人は多いでしょう。

結論を言うと、任意整理後はブラックリスト状態となり、実質8~10年続きます。
では、ブラックリスト期間中や解除後にはどのような影響があるのでしょうか?

本記事では、任意整理とブラックリストの仕組み、影響と対処法を徹底解説します。
任意整理を検討している人や、手続き中で不安な人はぜひ参考にしてください。

この記事で分かること
  • 任意整理をするとブラックリストに載る
  • 任意整理のブラックリスト期間は完済から5年(実質8〜10年)
  • ブラックリストによる影響と具体的な対処法
  • 信用情報の確認方法と回復の準備

※本コンテンツは独自の調査・基準に基づき制作していますが、広告・プロモーションを含みます。

Table of Contents

    任意整理をすると信用情報機関に事故情報が登録され、いわゆる「ブラックリスト状態」になります。
    ただし、過払い金返還で借金が完済できる場合など、例外的に載らないケースも存在します。

    ブラックリストとは?

    ブラックリストとは、信用情報機関に延滞や債務整理などの事故情報が登録された状態を指す俗称です。
    実際に「ブラックリスト」という名簿が存在するわけではありません。

    日本には主に3つの信用情報機関があり、それぞれが個人の信用情報を管理しています。

    3つの信用情報機関
    • CIC(指定信用情報機関):クレジットカード会社、信販会社が主に加盟
    • JICC(日本信用情報機構):消費者金融、クレジット会社が主に加盟
    • KSC(全国銀行個人信用情報センター):銀行、信用金庫が主に加盟

    金融機関の審査において、信用情報の照会は必須です。
    これらの機関に債務整理の情報が登録されると、クレジットカードやローンの審査に落ちる原因となります。

    任意整理でブラックリストに載る仕組み

    任意整理で事故情報が登録されるタイミングは、弁護士・司法書士が債権者に「受任通知」を送付した時点です。

    受任通知とは、弁護士や司法書士が「この債務者の代理人として債務整理を行います」と債権者に知らせる書面のこと。
    この通知を受け取った債権者(カード会社や消費者金融など)は、信用情報機関に事故情報を登録します。

    任意整理で事故情報が登録される流れ
    1. 弁護士・司法書士に任意整理を依頼
    2. 弁護士・司法書士が債権者に受任通知を送付(1〜2週間以内)
    3. 債権者が信用情報機関に事故情報を登録
    4. ブラックリスト状態が開始

    つまり、任意整理を依頼してから早ければ1〜2週間程度でブラックリストに載ることになります。
    すでに長期延滞をしている場合は、その時点で事故情報が登録されている可能性もあります。

    任意整理でブラックリストに載らないケース

    例外的に、任意整理を行ってもブラックリストに載らないケースがあります。

    ブラックリストに載らない可能性があるケース
    • 過払い金返還により借金が完済できる場合
    • 任意整理の交渉前に滞納がなく、交渉で和解が成立しなかった場合

    過払い金返還により借金が完済できる場合は、ブラックリストに載らない可能性があります。
    過払い金請求は「払いすぎた利息を返してもらう正当な権利行使」
    債務整理とは性質が異なるためです。

    ただし、過払い金が発生しているかどうかは、実際に計算してみないとわかりません。

    過払いの可能性があるのは、2010年以前に消費者金融やクレジットカードのキャッシングを利用していた人です。
    まずは弁護士・司法書士に相談して、過払い金の有無を確認することをおすすめします。

    任意整理とブラックリストのポイント
    • ブラックリストとは信用情報機関に事故情報が登録された状態の俗称
    • 任意整理では受任通知の送付時点で登録が始まる
    • 過払い金返還で完済できれば載らない可能性もある

    任意整理のブラックリスト期間は何年続く?

    任意整理のブラックリスト期間は、完済から5年程度です。

    ただし、返済期間を含めると実質8〜10年になることもあります。
    信用情報機関によって登録期間が異なる点にも注意しましょう。

    信用情報機関によって登録期間は異なる

    任意整理の事故情報は、各信用情報機関によって登録期間が異なります。
    以下の表で確認してください。

    ■信用情報機関別の任意整理登録期間(2025/12現在)

    信用情報機関 登録内容 登録期間
    CIC 異動情報(任意整理) 契約期間中および契約終了後5年以内
    JICC 債務整理 契約継続中および契約終了後5年以内
    KSC 代位弁済・強制回収手続等 契約期間中および契約終了日から5年を超えない期間
    出典:CIC、JICC、KSC

    任意整理の場合、いずれの機関も「完済から5年」で情報が削除されます。
    自己破産や個人再生の場合はKSCで約7年の登録となりますが、任意整理は比較的短い期間です。

    任意整理でブラックリスト期間が始まるタイミング

    任意整理のブラックリストは、弁護士・司法書士が債権者に受任通知を送付した時点から始まります。

    任意整理を依頼してから受任通知が送付されるまでは、通常1〜2週間程度です。
    つまり、弁護士・司法書士に相談した時点ではまだブラックリストに載っていません。
    正式に依頼して受任通知が発送された時点で登録が始まると考えてよいでしょう。

    ただし、すでに長期延滞(通常2〜3ヵ月以上)をしている場合は例外です。
    任意整理を依頼する前からブラックリストに載っている可能性があります。

    任意整理のブラックリスト登録が消えるタイミング

    任意整理のブラックリスト登録が消えるのは、完済から5年経過後です。

    信用情報機関は法律に基づき、一定期間経過後に情報を削除する義務があります。
    そのため、完済から5年経過すれば手続きをしなくても事故情報は自動的に消えます。

    ブラックリスト解除までの流れ
    1. 任意整理で和解成立
    2. 和解内容に従って返済を継続(通常3〜5年)
    3. 完済
    4. 完済から5年経過で事故情報が自動削除

    ブラックリストが解除されたかどうかは、各信用情報機関に開示請求をして確認できます。
    詳しくは後述の「信用情報の確認方法」をご覧ください。

    ブラックリストが消えるまでの実質的な期間と具体例

    「完済後5年で消える」と聞くと短く感じるかもしれません。
    しかし、返済期間を含めると実質8〜10年間はブラックリスト状態が続くことになります。

    実質的なブラックリスト期間の計算例

    任意整理の返済期間(3〜5年)+ 完済後の登録期間(5年)
    = 実質8〜10年間

    例えば、2025年1月に任意整理を開始し、5年かけて2030年1月に完済した場合。
    ブラックリストが解除されるのは2035年1月頃になります。

    「実質8〜10年」という期間は、住宅購入や結婚などライフプランに大きく影響します。
    任意整理を検討する際は、この期間を考慮に入れて計画を立てることが重要です。

    任意整理によるブラックリストの影響と状況別の対処法5選

    ブラックリスト期間中は、クレジットカード・ローン・賃貸契約などに制限が生じます。
    しかし、代替手段を活用することで日常生活への影響を最小限に抑えることは可能です。

    クレジットカードが使えなくなる

    任意整理を開始すると、既存のクレジットカードは順次利用停止・解約となります。

    クレジットカード会社は「途上与信」と呼ばれる定期的な信用情報チェックを行っています。
    途上与信により事故情報が発覚すると、カードは強制解約される仕組みです。

    また、ブラックリスト期間中は新規発行も困難なため、代替手段を活用しましょう。

    クレジットカードの代替手段
    • デビットカード:銀行口座から即時引き落とし、審査なしで発行可能
    • プリペイドカード:事前にチャージして使う、審査不要
    • 家族カード:家族が本会員のカードの家族カードを発行

    VISAやMastercardのマークがあるデビットカードやプリペイドカードは、オンラインショッピングや店舗で使えます。
    クレジットカードと同様に利用できるため、日常生活で大きな不便を感じることは少ないでしょう。

    住宅・自動車ローンの審査通過はほぼ不可能

    ブラックリスト期間中に住宅ローン・自動車ローン審査に通ることは、非常に困難です。

    金融機関は審査時に必ず信用情報を照会するため、事故情報がある場合は高確率で審査に落ちます。
    住宅ローンを組む場合は、ブラックリスト解除後まで待ちましょう。

    ローンに関する対処法
    • ブラックリスト解除まで頭金を貯めておく
    • 配偶者など家族名義でローンを組む(家族の信用情報に問題がない場合)
    • 自動車は中古車を現金一括で購入する

    なお、「債務整理後でもローンに通った」という口コミも存在しますが、これは個別の事情によるもの。
    一般的な事例ではありません。
    基本的に「ブラックリスト期間中はローン審査に通らない」と考えてください。

    賃貸契約の審査通過が難しくなる

    賃貸契約は可能ですが、保証会社の種類によって審査結果が異なります。
    賃貸契約の際に利用する保証会社には、大きく分けて「信販系」と「独立系」があります。

    ■保証会社の種類と特徴

    種類 主な会社 審査の特徴
    信販系 オリコ、ジャックス、エポスなど 信用情報を照会するため審査落ちの可能性あり
    独立系 日本セーフティー、Casa、フォーシーズなど 信用情報を照会しないことが多く審査に通りやすい

    物件を探す際は、不動産会社に「独立系の保証会社を利用できる物件」を希望していることを伝えましょう。
    審査に通りやすい物件を紹介してもらえます。

    スマホの分割払いができなくなる

    スマートフォン(端末代金)の分割払いも困難です。

    ドコモやau、ソフトバンクなどの携帯キャリアは、端末の分割払いの際に信用情報を照会します。
    事故情報があると分割払いの審査に落ちる可能性があります。

    スマホの対処法
    • 端末代金を一括で購入する
    • 中古端末を購入する
    • SIMフリーの格安スマホを購入する
    • 回線契約のみ行い、端末は別で用意する

    なお、回線契約(通話・通信のみ)自体は信用情報に問題があっても可能です。
    端末の分割払いだけが審査対象となります。

    家族へ影響が及ぶ可能性も

    基本的にブラックリストが家族に影響することはありませんが、一部例外はあります。

    信用情報は個人単位で管理されており、家族間では共有されません。
    配偶者や子どもが新たにクレジットカードを作ったり、ローンを組むことも可能です。

    ただし、以下の場合は家族に影響があります。

    • 家族が本人の借金の保証人になっている場合
    • 本人が家族カードの本会員で、任意整理により解約された場合

    保証人になっている場合は、本人が返済できなくなると保証人に請求が行きます。
    また、家族カードは本会員のカードに付随するものです。
    本会員が解約されると家族カードも使えなくなります。

    ブラックリスト期間中にできるクレヒス再構築の準備3選

    ブラックリスト期間中に信用情報の確認や解除後の準備を進めておきましょう。
    クレジットヒストリーの再構築をスムーズに行えます。

    情報開示請求で信用情報を確認する

    CIC・JICC・KSCに情報開示請求をすることで、自分の信用情報を確認できます。

    ■各信用情報機関の開示請求方法(2025/12現在)

    機関名 開示方法 手数料 所要時間
    CIC インターネット・郵送 500円〜1,500円 即時〜10日程度
    JICC スマホアプリ・郵送・窓口 500円〜1,000円 即時〜10日程度
    KSC インターネット・郵送 1,000円~1,500円 10日〜2週間程度
    出典:CIC開示請求、JICC開示請求、KSC開示請求

    開示請求で、事故情報の有無や登録内容、削除予定時期を確認できます。
    ブラックリスト期間経過後、カード申込み前に必ず開示請求をして事故情報が消えていることを確認しましょう。

    審査に通りやすいクレジットカードで返済実績を積む

    ブラックリスト解除後はクレジットカードを作れる可能性があります。
    しかし、解除直後は審査に通りにくいでしょう。

    これは、事故情報の削除後「スーパーホワイト」と呼ばれる信用履歴が全くない状態になるためです。
    30代以上でクレジットヒストリーが全くないと、過去にトラブルがあったのではと疑われる可能性があります。

    クレジットヒストリー再構築のステップ
    1. 開示請求で事故情報が消えていることを確認
    2. 審査が比較的緩やかなカード(流通系・消費者金融系)に申し込む
    3. 少額でも毎月利用して返済実績を積む
    4. 半年〜1年後に希望するカードに申し込む

    流通系カードや消費者金融系カードは、銀行系カードに比べて審査が比較的緩やかな傾向があります。
    まずはこれらのカードで返済実績を積み、クレジットヒストリーを再構築しましょう。

    繰り上げ返済でブラックリスト期間を短縮

    繰り上げ返済で完済を早めれば、ブラックリスト期間の終了時期も早まります。

    ブラックリストの5年間は「完済日」からカウント開始です。
    返済を早めるほど、ブラックリスト解除の時期も前倒しになります。

    【繰り上げ返済によるブラックリスト期間短縮の例】
    当初計画:3年で完済 → ブラックリスト解除は8年後
    繰り上げ返済:2年で完済 → ブラックリスト解除は7年後
    = 1年の短縮

    ただし、繰り上げ返済をする際は、生活に無理のない範囲で行うことが重要です。
    無理な返済で生活が苦しくなっては本末転倒。
    余裕がある月に少しずつ多めに返済するなど、計画的に進めましょう。

    信用回復の準備のポイント
    • 開示請求で事故情報の状況を定期的に確認
    • 解除後は流通系・消費者金融系カードから申し込む
    • 繰り上げ返済で完済を早めればブラックリスト期間も短縮

    任意整理・自己破産・個人再生のブラックリスト期間を比較

    任意整理・自己破産・個人再生はいずれもブラックリストに載りますが、登録期間や影響範囲が異なります。
    状況に応じた適切な方法を選択することが重要です。

    任意整理と自己破産のブラックリスト期間の違い

    自己破産は任意整理よりブラックリスト期間が長く、KSCでは約7年間登録されます。
    官報(政府が発行する機関紙)にも掲載されるため、より影響が大きいと言えるでしょう。

    ■任意整理と自己破産のブラックリスト期間比較

    信用情報機関 任意整理 自己破産
    CIC 完済から5年 免責決定から5年
    JICC 完済から5年 免責決定から5年
    KSC 完済から5年 破産手続き開始から7年
    また、自己破産は借金が全額免除される代わりに、財産の処分や資格制限などのデメリットもあります。

    任意整理と個人再生のブラックリスト期間の違い

    個人再生も自己破産と同様、KSCでは約7年間の登録となり、任意整理より長くなります。

    個人再生は裁判所を通じて借金を大幅に減額(通常5分の1程度)し、3〜5年で返済する手続きです。
    自己破産と同様に法的手続きのため、信用情報への影響も大きくなります。

    個人再生の特徴
    • 借金を大幅に減額できる(通常5分の1程度)
    • 住宅ローン特則を使えば自宅を残せる
    • ブラックリスト期間はKSCで約7年
    • 官報に掲載される

    どの債務整理方法を選ぶべき?

    ブラックリスト期間だけでなく、借金総額・収入・財産などを考慮して専門家に相談しましょう。
    債務整理の選択は個々の状況により最適解が異なります。以下は一般的な目安です。

    ■債務整理方法の選択目安

    債務整理方法 適しているケース
    任意整理 借金が比較的少額で、利息カットすれば返済可能な場合
    個人再生 借金が多額だが、安定収入があり自宅を残したい場合
    自己破産 借金が多額で返済の見込みがなく、財産もほとんどない場合

    どの方法が最適かは、弁護士・司法書士に相談して判断することをおすすめします。
    法テラスでは、収入要件を満たせば無料で法律相談を受けることが可能です。

    債務整理比較のポイント
    • 自己破産・個人再生はKSCで約7年登録される
    • 任意整理はブラックリスト期間が最も短い
    • 最適な方法は専門家に相談して決める

    任意整理とブラックリストに関するよくある質問15選

    当サイトの管理者
    牧江重徳

    社会保険労務士法人 牧江&パートナーズ
    会長 牧江 重徳(まきえ しげのり)

    【資格】
    特定社会保険労務士
    行政書士
    社会福祉士・介護福祉士・ケアマネージャー

    関西大学卒業後、約10年間の会社勤務を経て、昭和52年8月、社会保険労務士として独立しました。
    同年10月には行政書士事務所を併設。平成31年には事務所を法人化しました。

    「常にお客様と共にあり」をモットーとして、多くのお客様からご愛顧を賜り、創業50周年を迎えます。
    現在、職員60人を擁する西日本有数の社会保険労務士法人に成長しました。