社員の種類とは?雇用形態ごとの特徴と就業規則での扱い

makieoffice社労士コラム

社員の種類とは?雇用形態ごとの特徴と就業規則での扱い

「社員の種類にはどんなものがあるのか」「正社員と契約社員の違いは何か」
そんな疑問を持っている方は多いのではないでしょうか。

雇用形態は大きく、正社員・契約社員・パート・アルバイト・派遣社員などに分類されます。

それぞれの雇用形態には異なる特徴があり、社会保険の適用条件や福利厚生も異なります。

本記事では、2026年3月時点の最新情報をもとに、社員の種類を雇用形態別に詳しく解説。
就業規則での位置づけ、常用雇用との違い、さらに合同会社における「社員」の意味まで網羅的に説明します。

転職を検討している方や、雇用形態の違いを正しく理解したい方は、ぜひ参考にしてください。

この記事で分かること
  • 社員の種類の基本的な定義と雇用形態の分類
  • 正社員・契約社員・パート・派遣社員など7つの雇用形態の特徴
  • 就業規則における社員区分の定め方
  • 常用雇用の正確な定義とよくある誤解
  • 雇用形態ごとの社会保険・待遇の違い

Table of Contents

    社員の種類とは?雇用形態の基本を解説

    社員の種類を理解するためには、まず雇用形態の基本的な概念を押さえましょう。

    雇用形態とは、企業と労働者の間で結ばれる雇用契約の形式のこと。
    雇用形態によって雇用期間、労働時間、待遇などが大きく異なるため、正しく理解しておくことが重要です。

    • 雇用形態の定義と種類
    • 労働者と従業員の違い
    • 直接雇用と間接雇用の区分

    雇用形態とは何か

    雇用形態(こようけいたい)とは、企業と労働者の間で結ばれる雇用契約の形式のことです。
    正社員・契約社員・パート・派遣社員などに分類されます。

    雇用形態によって変わるのは下記です。

    雇用形態で変わるもの
    • 雇用期間(無期/有期)
    • 労働時間(フルタイム/パートタイム)
    • 雇用関係(直接/間接)

    また、雇用形態の違いにより社会保険の適用条件、福利厚生、賃金体系も変わってきます。

    法律上では「正社員」「正規社員」という呼称に明確な定義はありません。
    しかし、一般的に無期雇用・フルタイム勤務の労働者を指すことが多いです。

    労働者と従業員の定義

    「労働者」と「従業員」は似た意味で使われることが多いですが、厳密には異なる概念です。
    労働基準法第9条で定義する、労働者は「事業又は事務所に使用される者で、賃金を支払われる者」。
    つまり、労働者とは労働基準法上の保護対象となる人です。

    一方、「従業員」は法律用語ではなく、企業に雇用される人の総称として一般的に使われています。
    業務委託や請負で働く人は「労働者」には該当しません。

    そのため、労働基準法の保護を受けられない場合があるのです。
    ただし、契約形態にかかわらず実態として労働者と判断されれば、労働法規の保護を受けられます。

    直接雇用と間接雇用の違い

    雇用形態は、雇用主との関係によって「直接雇用」と「間接雇用」に分けることができます。

    直接雇用は、働く企業と直接雇用契約を結ぶ形態です。
    正社員・契約社員・パート・アルバイトなどが該当し、就業先の企業が雇用主となります。
    給与支払いも就業先企業が行います。

    間接雇用は、派遣会社と契約して別の企業で働く形態です。
    派遣社員が該当し、雇用主は派遣会社ですが、業務の指揮命令は派遣先企業が行います。
    雇用主が誰かによって、労働条件の交渉相手や社会保険の加入先が異なる点に注意が必要です。

    区分 直接雇用 間接雇用
    雇用契約の相手 働く企業と直接契約 派遣会社と契約
    該当する働き方 社員 契約社員 パート アルバイトなど 派遣社員
    雇用主 就業先企業 派遣会社
    給与の支払い元 就業先企業 派遣会社
    業務の指揮命令 就業先企業 派遣先企業
    労働条件の交渉相手 就業先企業 派遣会社
    社会保険の加入先 就業先企業 派遣会社

    社員の種類一覧|7つの雇用形態を徹底比較

    社員の種類として代表的な7つと、雇用関係にない業務委託の違いを解説します。
    雇用形態には特徴があり、雇用期間・労働時間・待遇が異なります。
    自分に合った働き方を選ぶためにも、各雇用形態の違いを正しく理解しておきましょう。

    ■社員の種類(雇用形態)比較表

    雇用形態 雇用期間 労働時間 雇用主 特徴
    正社員 無期 フルタイム 就業先企業 最も安定した雇用形態
    契約社員 有期(原則3年以内) フルタイムが多い 就業先企業 5年超で無期転換可能
    パート・アルバイト 有期が多い 短時間 就業先企業 柔軟な働き方が可能
    派遣社員 有期 多様 派遣会社 間接雇用の形態
    嘱託社員 有期 多様 就業先企業 定年後の再雇用が多い
    短時間正社員 無期 短時間 就業先企業 正社員待遇で短時間勤務
    業務委託 契約期間による 規定なし 雇用関係なし 独立した事業者として契約
    2026年3月時点

    正社員(正規雇用)の特徴

    正社員とは、期間の定めのない雇用契約(無期雇用)でフルタイム勤務が基本であり、最も安定した雇用形態です。
    雇用期間の定めがないため、定年まで働き続けることが前提となっています。
    社会保険(健康保険・厚生年金・雇用保険)も完備され、昇給・賞与・退職金制度が適用されることが多いです。

    企業の中核人材として長期的なキャリア形成が可能である一方、転勤や残業への対応が求められるケースもあります。
    なお、法律上「正社員」の明確な定義はありませんが、一般的に無期雇用・フルタイムの労働者を指します。

    契約社員の特徴

    契約社員は、雇用期間に定めのある有期雇用契約であり、1回の契約期間は原則3年以内です。
    契約期間満了で労働契約は自動終了しますが、更新により継続雇用されるケースも多いです。

    また、同一企業で有期契約が通算5年を超えて更新された場合は、労働者からの申込みで無期労働契約に変わります。
    これが「無期転換ルール」です。

    専門性を活かしたプロジェクト単位の働き方や、正社員登用を目指す働き方が可能となっています。
    2024年4月からは、無期転換申込権の発生時に「無期転換申込機会」と「無期転換後の労働条件」の明示が義務化されました。

    パート・アルバイトの特徴

    パート・アルバイトは、正社員より所定労働時間が短い「短時間労働者」で、時給制が一般的です。
    パートタイム・有期雇用労働法により「パートタイム労働者」は、正社員より1週間の所定労働時間が短い労働者と定義されています。
    「パート」「アルバイト」という呼称に法的な違いはなく、企業の呼び方の違いに過ぎません。

    また、同一労働同一賃金により、正社員との不合理な待遇差は禁止されています。
    柔軟な働き方ができる反面、雇用が不安定になりやすいという側面もあります。

    派遣社員の特徴

    派遣社員は、人材派遣会社(派遣元)と雇用契約を結び、派遣先企業の指揮命令を受けて働く間接雇用の形態です。
    雇用主は派遣会社であり、給与支払いや社会保険加入は派遣会社が行います。
    業務の指揮命令は派遣先企業が行いますが、派遣先との雇用関係はありません。

    同一派遣先での就業期間は原則3年が上限(派遣法の3年ルール)。
    ただし、3年ルールには個人単位・事業者単位、2つの制限があります。

    派遣先事業所全体の派遣受け入れ制限(事業所単位の期間制限)が先にくる場合、個人の3年よりもそちらの期限が優先されます。
    派遣社員はさまざまな職場で経験を積める一方、派遣先が変わると職場環境も変化。
    安定性には課題があるのが現実です。

    嘱託社員の特徴

    嘱託社員は、主に定年退職後の再雇用で用いられる有期雇用形態。
    経験やスキルを活かして働き続けられるのが特徴です。

    高年齢者雇用安定法により、企業は65歳までの雇用確保措置が義務付けられています。
    定年後の再雇用では「嘱託」として有期契約を結ぶケースが一般的です。

    基本的に、定年前と同条件というわけではありません。
    労働条件(賃金・労働時間等)が変更されることが多いです。

    しかし、培った経験を活かして働き続けられるメリットがあります。
    なお、定年後継続雇用の高齢者については、無期転換ルールの特例が設けられています。

    短時間正社員の特徴

    短時間正社員は、フルタイム正社員と同等の待遇を維持しながら、所定労働時間を短縮できる働き方です。
    短時間正社員の要件は、期間の定めのない労働契約(無期雇用)であること。

    時間あたりの基本給・賞与・退職金等の算定方法がフルタイム正社員と同等であることです。
    育児・介護との両立やワークライフバランスの実現に有効な制度として、厚生労働省も「多様な正社員」制度として推進しています。

    業務委託(請負)との違い

    業務委託・請負は雇用関係ではなく、独立した事業者(個人事業主・フリーランス)として仕事を受ける形態です。
    仕事の完成に対して報酬が支払われ、注文主の指揮命令を受けないことが特徴。
    労働基準法上の「労働者」に該当しないため、労働法規の保護対象外となります。

    ただし、契約形態が業務委託でも、実態として労働者と判断されれば労働法規の保護を受けることは可能。
    自営業やフリーランスは雇用形態には含まれず、別の働き方として位置づけられます。

    社員の種類と就業規則の関係

    就業規則は、企業と従業員の間のルールを定めた重要な文書です。
    社員の種類(雇用形態)によって就業規則の適用範囲が異なるため、正しく理解しておく必要があります。

    • 就業規則における社員区分の定め方
    • 雇用形態ごとの就業規則の適用範囲
    • 就業形態と雇用形態の違い

    就業規則における社員区分の定め方

    労働基準法第89条により、常時10人以上の労働者を使用する事業所は就業規則の作成・届出が義務付けられています。
    正社員だけでなく契約社員・パート・アルバイトも、「10人」の内です(派遣社員は除く)。

    就業規則では「正社員」「契約社員」「パートタイマー」などの社員区分を明確に定義。
    それぞれの適用範囲を明記しましょう。

    社員区分が曖昧だと、非正規社員にも正社員の就業規則が適用されるなど。
    トラブルも発生しうるため、適用範囲を明確に規定することが重要です。

    雇用形態ごとの就業規則の適用範囲

    正社員用と非正規社員用(パートタイマー用等)で就業規則は分けて作成することが一般的です。
    雇用形態によって労働時間、賃金体系、福利厚生などは異なりますよね。
    そのため、別途規定が必要となります。

    正社員就業規則で非正規社員を適用除外とした場合、非正規社員用の就業規則がないと法違反になりうる点にも注意が必要です。
    「この就業規則は、期間の定めなく正社員として採用された者に適用し、パートタイマー等には別に定める規則を適用する」
    上記のような記載を入れておきましょう。

    就業形態と雇用形態の違い

    「雇用形態」と「就業形態」は異なる概念です。
    混同されやすいため、違いを正しく理解しておきましょう。

    雇用形態は、企業と労働者の法的な契約関係の種類。
    正社員・契約社員・パート・派遣社員などがこれに該当します。

    就業形態は、勤務場所(オフィス・在宅)や勤務時間(フレックス・シフト等)といった働き方のパターン。
    例えば「正社員(雇用形態)でテレワーク勤務(就業形態)」のように組み合わせて使われます。

    正社員と他の社員の種類の違いを比較

    正社員を基準として、契約社員・パート・アルバイト・派遣社員との違いを具体的に比較します。
    各雇用形態の本質的な違いを理解することで、自分に合った働き方を選択しましょう。

    正社員と契約社員の違い

    正社員と契約社員の最大の違いは雇用期間です。
    正社員は無期雇用、契約社員は有期雇用(原則3年以内)となっています。

    正社員は定年まで働くことが前提ですが、契約社員は契約期間満了で雇用終了となる可能性があります。
    ただし、契約社員でも同一企業で5年超働けば、本人の申込みにより無期雇用に転換できます(無期転換ルール)。

    同一労働同一賃金により、正社員と契約社員の不合理な待遇差は禁止されています。

    正社員とパート・アルバイトの違い

    正社員とパート・アルバイトの主な違いは所定労働時間です。
    正社員はフルタイム、パート・アルバイトは正社員より短い時間での勤務が基本となります。

    パートタイム労働者は法律上「1週間の所定労働時間が正社員より短い労働者」と定義されています。賃金形態も正社員が月給制、パートは時給制が一般的です。

    同一労働同一賃金により、基本給・賞与・手当等の不合理な待遇差は禁止。
    2021年4月から中小企業にも適用されています。

    正社員と派遣社員の違い

    正社員と派遣社員の最大の違いは雇用主です。
    正社員は就業先企業が雇用主ですが、派遣社員は派遣会社が雇用主となります。

    さらに、正社員は就業先企業と直接雇用契約を結ぶ「直接雇用」。
    一方、派遣社員は派遣会社と雇用契約を結び、派遣先企業で働く「間接雇用」となります。

    また、派遣社員は派遣先の指揮命令を受けますが、給与支払い・社会保険加入は派遣会社が行います。

    常用雇用とは?社員の種類との関係を解説

    「常用雇用」という言葉は、求人票や統計データでよく見かけますが、正確な意味を理解している人は多くないでしょう。
    常用雇用は雇用形態の種類ではなく、雇用の継続性を示す概念です。

    • 常用雇用の定義と条件
    • アルバイトも常用雇用に含まれる場合がある
    • 常用雇用と正社員の違い

    常用雇用の定義と条件

    常用雇用(常用労働者)とは、「雇用契約期間の定めがない労働者」、
    または「雇用契約期間が1か月以上の労働者」を指す統計上の概念です。

    厚生労働省の毎月勤労統計調査では、2018年1月から常用労働者の定義が変更されました。
    これは各府省統計主管課長等会議「統計調査における労働者の区分等に関するガイドライン」(2015年5月)に基づく定義です。

    常用雇用者にアルバイトは含まれるか

    雇用契約期間が1か月以上であれば、パート・アルバイトも常用雇用者(常用労働者)に含まれます。
    常用雇用は「雇用形態」ではなく「雇用の継続性」を示す区分です。

    毎月勤労統計調査では、常用労働者を「一般労働者」と「パートタイム労働者」に分類しています。
    パートタイム労働者であっても、1か月以上の雇用見込みがあれば常用労働者としてカウントされます。

    常用雇用と正社員の違い

    常用雇用は雇用の継続性を示す統計上の概念であり、正社員とイコールではありません。
    正社員は一般的に「無期雇用・フルタイム」の労働者を指しますよね。
    しかし、常用労働者には正社員だけでなく契約社員・パート・アルバイトも含まれます。

    求人票で「常用」と記載されていても、必ずしも正社員ではない点に注意が必要です。
    雇用形態の詳細は、求人票の「雇用形態」欄で確認しましょう。

    社員の種類ごとの社会保険・待遇の違い

    雇用形態によって社会保険の加入条件や福利厚生の適用範囲が異なります。
    2024年10月からの社会保険適用拡大や、同一労働同一賃金による待遇改善の動きについて見ていきましょう。

    • 社会保険の加入条件
    • 福利厚生の適正範囲
    • 同一労働同一賃金の影響

    社会保険の加入条件

    社会保険(健康保険・厚生年金)の加入は、週の所定労働時間と企業規模によって決まります。
    正社員はフルタイム勤務が基本のため、原則として社会保険に加入します。
    パート・アルバイトは、従業員51人以上の企業で以下4条件を満たせば加入対象です。

    パート・アルバイトの社会保険加入条件(2024年10月以降)
    • 週20時間以上勤務
    • 月額賃金8.8万円以上
    • 2か月超の雇用見込み
    • 学生でない

    社会保険の適用は、2016年は501人以上、2022年は101人以上、2024年10月から51人以上と段階的に拡大。
    2027年10月以降は、さらなる適用拡大(賃金要件の撤廃等)が予定されています。

    福利厚生の適用範囲

    福利厚生は雇用形態によって適用範囲が異なることが多いですが、同一労働同一賃金により不合理な待遇差は禁止されています。
    正社員は住宅手当、家族手当、慶弔休暇、財形貯蓄、社員食堂など。
    福利厚生が充実していることが多いでしょう。

    パート・契約社員でも、職務内容や配置変更の範囲が正社員と同じなら同等の福利厚生を適用すべきとの考えです。
    通勤手当や食事手当など、労働に付随する手当は雇用形態にかかわらず同等に支給すべきとされています。

    同一労働同一賃金の影響

    同一労働同一賃金により、正社員と非正規社員の間の不合理な待遇差は是正されつつあります。
    契約社員やパートの待遇改善が進んでいるところです。

    2020年4月からは大企業。
    2021年4月から中小企業にもパートタイム・有期雇用労働法が全面適用されました。

    基本給、賞与、各種手当、福利厚生など、あらゆる待遇について不合理な差を設けることが禁止されています。
    非正規社員は待遇差の理由について事業主に説明を求める権利があります。
    「契約社員はデメリットしかない」というイメージは、同一労働同一賃金により変わりつつあるのです。

    合同会社における社員の種類

    合同会社の「社員」は、一般的な従業員とは全く異なる意味を持ちます。
    会社法上の「社員」とは出資者のことであり、業務執行社員・代表社員といった種類があります。

    • 合同会社の社員とは
    • 業務執行社員と代表社員
    • 株式会社との違い

    合同会社の社員とは

    合同会社の「社員」とは従業員ではなく、出資者(持分権者)のことを指す会社法上の用語です。
    会社法では合同会社など持分会社の構成員を「社員」と呼びます。
    合同会社の社員は必ず出資を行い、会社の所有者としての地位を持ちます。

    合同会社で働く従業員は「社員」ではなく「従業員」と呼ばれます。
    この点を混同しないよう注意が必要です。

    業務執行社員と代表社員

    業務執行社員は会社の経営判断・業務執行を行う社員。
    代表社員は会社を対外的に代表する権限を持つ社員です。

    原則として社員全員が業務執行権と代表権を持ちますが、定款で特定の社員に限定できます。
    業務執行社員は株式会社の取締役、代表社員は代表取締役に相当します。

    株式会社との違い

    株式会社は所有(株主)と経営(取締役)が分離しています。
    合同会社は、社員(出資者)が経営も行う「所有と経営の一致」が特徴です。

    株式会社の株主は経営に直接参加せず、取締役に委任します(所有と経営の分離)。
    一方、合同会社の社員は出資者であると同時に、経営者として業務執行に参加できます。

    合同会社は社員の個性を重視した「人的会社」。
    株式会社は資本を重視した「物的会社」といわれます。
    なお、「代表取締役」は株式会社のみで使用可能な肩書きのため、合同会社では使用できません。

    履歴書・求人票での雇用形態の書き方

    履歴書の職歴欄において雇用形態の正しい記載方法をご存じでしょうか。
    ここからは、ハローワーク求人票における雇用形態の表記ルール、公務員の場合の特殊な書き方について解説します。

    • 履歴書での雇用形態の記載方法
    • 求人票における雇用形態の表記
    • 公務員の場合の書き方

    履歴書での雇用形態の記載方法

    履歴書の職歴欄では「正社員として入社」「契約社員として勤務」など、雇用形態を明記するのがベストです。
    正社員の場合は「株式会社○○ 入社」または「株式会社○○ 正社員として入社」と記載します。

    契約社員の場合は「株式会社○○ 契約社員として入社」または「株式会社○○ 入社(契約社員)」と記載します。
    パート・アルバイトの場合は「株式会社○○ パートタイマーとして勤務」などと記載しましょう。
    雇用形態を偽ると経歴詐称となるため、正確に記載することが重要です。

    求人票における雇用形態の表記

    ハローワークの求人票では「正社員」「正社員以外」「パート」などの区分で表記されます。
    正社員以外の場合は、具体的な名称も記載されます。

    求人区分は「フルタイム」(正社員と同じ就業時間の従業員)または「パート」(正社員より短い就業時間)。
    雇用形態が「正社員以外」の場合、「契約社員」「嘱託社員」「派遣労働者」などの名称が記載されます。

    正社員登用制度の有無や過去3年間の登用実績も記載項目にあります。
    注意点として「フルタイム」=「正社員」とは限りません。

    公務員の場合の書き方

    公務員は国家公務員法・地方公務員法に基づく「任用」であり、民間の「雇用契約」とは異なります。
    正規職員は「常勤職員」、非正規職員は「非常勤職員」「会計年度任用職員」「臨時的任用職員」などに分類されます。

    履歴書には「○○市役所 常勤職員として勤務」「○○省 任期付職員として勤務」などと記載しましょう。
    2020年4月施行の地方公務員法改正により、会計年度任用職員制度が導入されました。

    社員の種類に関するよくある質問

    社員の種類や雇用形態に関するよくある質問をQ&A形式でまとめました。
    よくある質問
    • 自分の雇用形態がわからない場合どうすればいい?
    • 契約社員はデメリットしかないのですか?
    • 契約社員から正社員になれますか?
    • 契約社員と無期雇用の違いは?
    • 勤務形態と雇用形態の違いは?
    • 常用労働者とは何ですか?
    • 自営業は雇用形態に含まれますか?
    • 正社員以外の名称にはどんなものがありますか?
    • 派遣社員は常用雇用に含まれますか?
    • パートと契約社員はどちらがいいですか?
    • 自分の雇用形態の確認方法は?

    まとめ|社員の種類を理解して適切な雇用形態を選ぼう

    本記事では、社員の種類(雇用形態)について詳しく解説しました。
    最後に要点をまとめます。

    この記事のまとめ
    • 社員の種類は大きく「正社員(正規雇用)」と「非正規雇用(契約社員・パート・派遣等)」に分けられる
    • 各雇用形態には雇用期間、労働時間、雇用主の違いがあり、社会保険や福利厚生の適用も異なる
    • 同一労働同一賃金により、雇用形態間の不合理な待遇差は是正されつつある
    • 「常用雇用」は雇用形態ではなく雇用の継続性を示す概念で、パートも含まれる
    • 合同会社の「社員」は従業員ではなく出資者を指す
    • 就業規則は雇用形態ごとに適用範囲を明確にする必要がある

    雇用形態にはそれぞれメリット・デメリットがあり、どの働き方が最適かは個人の状況や価値観によって異なります。
    本記事の情報を参考に、自分に合った働き方を見つけてください。

    なお、雇用形態に関する法律や制度は変更されることがあります。
    最新情報は厚生労働省の公式サイトなどで確認することをおすすめします。

    当サイトの管理者
    牧江重徳

    社会保険労務士法人 牧江&パートナーズ
    会長 牧江 重徳(まきえ しげのり)

    【資格】
    特定社会保険労務士
    行政書士
    社会福祉士・介護福祉士・ケアマネージャー

    関西大学卒業後、約10年間の会社勤務を経て、昭和52年8月、社会保険労務士として独立しました。
    同年10月には行政書士事務所を併設。平成31年には事務所を法人化しました。

    「常にお客様と共にあり」をモットーとして、多くのお客様からご愛顧を賜り、創業50周年を迎えます。
    現在、職員60人を擁する西日本有数の社会保険労務士法人に成長しました。

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